東洋はり医学会 島根支部より 暑かった夏の思い出
〔暑かった夏の思い出〕
今年の夏は、自然災害の多い年となりました。
島根県でも、春には、震度5強の地震がありましたし、豪雨に見舞われた水害もありました。
そんな島根県でも、ここ松江地方は、平穏でした。
それにしても、猛暑続きで、暑さを凌ぐのになすべき事が少なくありませんでした。
私自身、熱中症対策であり、庭木の、水遣りです。
私は、毎朝5時前に起きて、
暑さに弱い、庭木を重点的に選び、水遣りをした後、
体操をするのがその日の日課の始まりでした。
人間と言うか、私だけかも知れませんが、あまりにも暑いと、ついつい、真冬の寒さが恋しくなります。
そんな心境を短歌に纏めて見ました。
猛暑日のさ中にありて手繰れども
思い起こせぬ真冬の寒さ
これとは、反対に寒中に夏の暑さが恋しくなります。
まあ言って見れば身勝手と言うことになるでしょうか…
でも、私は、どちらかと言えば夏の方が好きです。
その理由は、夏の方が冬に比べて健康に過ごせるからです。
そんなある日、ヘルパーさんが来られるなり、
「庭が緑一色ですね!」と感歎されました。
それを短歌に纏めました。
第一声 庭の緑が真っ盛り
とふヘルパーの声は水色
これを西本願寺の月刊誌に投稿したところ、特選に選ばれました。
私達視覚障害者は、何と言っても人様の声が頼りですからね…
その声なりの顔が目に浮かびます。
目に浮かぶ顔と実際の顔は、勿論違いますけどね??
俗に言う、声美人には、だまされぬようには、しているつもりですが…
真夏の暑さの思い出と言えば、奈良の平城旧跡を訪れた時の暑さが忘れられません。
夏草の燃え立つ原野に立ち入れば
平城人の心しのばる
これは、その時の思い出を歌に詠んだものです。
平成十年八月四日、私は、奈良の平城京跡の
平城旧跡を訪れました。
旧跡の広さは、
東西六キロ南北五キロで、大凡二十五平方キロメートルとのこと。
その年朱雀門が復元され、それが目当てで、娘と一緒に行きました。
その時は、まだ、朱雀門だけがぽつんと立っているだけでしたが、
その後、大国殿が七・八年後の完成を、目指して、復元中とのこと。
焼け付くような炎天下
草原を歩いた事が思い出されます。
かくして、今年の夏の暑さも、終わりを告げようとしています。
浜辺にも山にも人の影絶えて
元の静けさ秋の風吹く
文 佐々木
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